プシケの庭

心を癒し、真に自分らしくあるための、セルフ・アウェアネス覚書

心の苦しみに薬はいらない

ショックなことがあってつらかったり、不安だったり、眠れなかったり。誰でも早くよくなりたいですよね。そんな時、「薬が必要なのかな・・・」と考える人もいると思います。

でも、薬で心の苦しみは完全によくなりません。それだけではなく、精神科の薬や睡眠導入剤には多くの副作用があるので、使い続けることにすごく懸念があるのです。人間の体の機能をつかさどる脳を強制的に操作する作用があるわけですから。

どうしても疲労が強く、とにかく一度眠らなくてはならない、または精神的に緊急な状態の時に、短期的に使うことは決して悪いとは思いません。それでも、ただ症状を軽減しているだけで、根本的な解決ではありません。また、ほとんどの場合ですぐに副作用を感じる人が多いと思います。

通常の精神的な問題には薬を考えない方がいいでしょう。たとえ病名がついたとしても、それによって薬が必要というわけではありません。私のクライアントさんでも、薬が必要ない、薬をやめられる、という方がほとんどです。

ほとんどの心の問題には心理的理由があります。その理由に向き合わず、ただ感じないようにしよう、ただ眠ればいいというような考えでは、精密でデリケートな機能をもつ心と体というものに対するリスペクトがあまり感じられない気がします。

苦しい時、時間をとって自分の心を知る。自分の心と体の関連を知る。そのようなことができれば、苦しさからも何かを得ることができます。

苦しみながらも、「あれ、私ってこんなこと思っていたんだ」などと、少しおもしろさを感じるかもしれません。また、体を動かすと気分がすっきりすることを発見するかもしれません。

苦しみはわざわざ望むものではありません。でも、もしつらい状態が来てしまったら、そこから何かを学んでしまえば、自分の損にならないのでは、と思います。

反対に、その時薬だけに頼り学べなかったことは、また繰り返される可能性もあります。

例えば、うつになって自分をしっかり見つめることができたら、将来何か大きなストレスがあった時にスムーズに対応できて、感情の悪化を防げるかもしれません。そのようにして得た経験と知恵は、一生の宝物です。

 

 

 

にほんブログ村 メンタルヘルスブログへ
にほんブログ村