プシケの庭

心を癒し、真に自分らしくあるための、セルフ・アウェアネス覚書

過去への後悔と未来への不安は簡単に手放せる?


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SNSで見かけた言葉で、すぐ手放したいものとして、「過去への後悔と未来への不安」とありました。

そうすれば、「今」に集中できるから。

もっともな話です。

でも実際にそんなに簡単に手放せるものなのでしょうか?

自分の心をよく観察してみると、驚くほどいろいろな考えが、絶えず渦巻いています。

若い頃、初めて仏教の瞑想の合宿に参加した時、参加者は皆自分の考えの多さ、とりとめのなさに驚愕しました。バカバカしいように感じるものも結構あり、ある人は「漫画みたい」と笑っていました。

人の心ってそういうものなんです。

そして、そのとどまるところを知らない流れのような思考や感情をコントロールすることは非常に難しいのです。

本当によく心を観察してみると、表向きは手放したかのように思っていること、思おうとしてることでも、実際にはまだまだ乗り越えてないことってかなりあります。

過去のことが気になって、頻繁に心をよぎっているのに、力で封印しようと延々と攻防を続けることは、早く乗り越えることにつながりません。

本当に手放す、乗り越えるための近道は、正直に自分の気持ちを認めること。

後悔なら、後悔していることをしっかり認める。その事項に関するさまざまな感情、例えば悲しみや怒り、傷ついた気持ち、孤独感、喪失感などに気づいてあげる。

なぜこれが大事かというと、気づいてあげないから、心の奥のどこかにいつも後悔が隠れていて、そのことが終わらない、乗り越えられないのです。

それだけでなく、自己イメージを傷つけたり、負い目に思ったりすることも少なくありません。

気づいてあげて、悲しむなら悲しみ、怒るなら怒り、そのプロセスを減ると、ずっと楽になるし、過去の事柄に苛まれることが自然と少なくなってきます。

また、後悔が、人生における学びへと変わっていくかもしれません。

そして、未来は過去と深いかかわりがあります。なぜなら、未来への不安の多くは、過去にあったネガティブなことに起因しています。つらい過去があったら、未来もつらいのだろうな、と怖くなりがちですよね。

それを力で押しとどめようとするよりも、やはり過去の事柄に向き合い、わだかまりを解消すれば、自然と未来も少し楽観的に思えるものです。

 

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