日本は間違いにとても厳しい国ではないでしょうか。
ものすごく細かさと正確さを要求される。
そして間違えるとかなり厳しく追及される。
家庭内でもそのような厳しさが多くあります。
間違うことをあまりに重大にとらえると、子供は委縮し、間違いをものすごく気にしたり、周囲の反応にびくびくしたりするようになりがちです。
そのようなことから、学校での対人関係がうまくいかず、孤立してしまうことも少なくありません。
そして、その経験が、成人してからの対人関係のパターンに持ち越されてしまいます。
もちろん、間違わないに越したことはありません。
でも、失敗、紆余曲折、試行錯誤などの経験から人間は大きくなっていくのです。
まず、失敗がない人生はありません。必ず何か、どこかで失敗したり、間違ったり、思うようにいかない時が出てきます。
おおらかな目で見て、そうしたことも人生のうち、と考えると過ごしやすくなってきます。「そんなこともあるよ」と思えるかどうか。そこで違いが出てきます。
ゆとりを持って考え、多少道が曲がっても受け入れる。
もし何か目標に向かっていきたいのなら、うまくいかなかったことから学ぶ材料を見つけ、よりよくしていけばいいのです。
どんなスキルを学んだとしても、失敗を重ね、体で学んでいきます。
それと同じで、人生も、失敗を道しるべに方向転換したり、方法を変えていけばよいのです。
こうした学びは、失敗した自分を責め続けることでは出てきません。まず、人生に失敗はつきもの、と思うこと。そして失敗した自分にまたチャンスを与えてあげる。その自分に対する包容力がパワーとなって、学びを見つけ、成長につなげられるのです。