日ごろの人とのコミュニケーションで、ともすると忘れがちなのは、「人が言っていること、報告していることに、ポジティブに反応をかえす」という基本的なことです。
つまり、「あなたが言っていること、ちゃんと聞いているよ、理解しているよ、そして、私はそれがいいと思う」というメッセージを伝えるのです。
これがあるかないかで、人との関係は大きく違います。
逆に自分はやっているけれど、家族からは聞くことがなくてつらい、寂しい、ということもあるでしょう。
例えばこちらがとてもうれしかったこと、重要なことなどを言っているのに、相手から返ってくるのは、「あ、そう」「へぇー」などで、すぐ話を変えられてしまう。
これでは納得いかない気持ちが残ります。
聞いているのかな?と思いますね。
ここで、「それはよかったね!これからもがんばって」など、本当に一言聞くだけで、こちらが受ける印象は大きく違います。
一般に日本ではこのような反応をすぐ返す、というのが少ない傾向にあります。
というのは私自身、アメリカに留学して最初の頃、私がどう感じているのか、どう思うか、よく聞かれたのです。
つまり、日本人が「そうだったんだね」などといって淡々と終わる所を、「それはすばらしいよ。そういうアイデアはいいね」など、必ず感想をお互いに返し合うのですが、私はできていなかったのです。相手の言葉にいちいちそのような踏み込んだ返しをする癖をつけるのに、とても苦労しました。
しかし、一度できるようになると、言葉の返しがあるのとないのでは、大きな違いがあることに気づきました。
やはり、会話が生き生きとするし、会話のキャッチボールをしている感があります。
日本語の性質や文化を考えると、英語と同程度にやる必要はないと思いますが、相手にとって大事なところでは、しっかり言葉を受け止めて、こちらの感想と共に返してあげたいですね。