いじめを経験した人の中には、どこかで「自分が悪いのだ」と思っていることがあります。
でも、最初にはっきりさせておかなければいけないのは、どんなとがあってもいじめはいけない、ということ。する方が悪いのです。
まず、そうはっきり認識する必要があります。
例えば、やめて、と言えなかったり、助けを求められなかったりするのには、深い心理的理由があり、自分を責めるのはよくありません。
いじめに関して、セラピーのプロセスに必要なのは、いじめられていた時の感情にアクセスし、それを解き放つこと。
感情を感じずに、閉じ込めて、凍りついたままにしているから、トラウマがしこりのままで残ってしまうのです。
少し怖いけれど、感情を感じてみると、その感情は徐々に自分から抜けていくものなのです。そうして、真に乗り越える方向へ行けるのです。
いじめを受けて、感じない人間はいません。その当たり前の感情を閉じ込めていることで、様々なへ弊害が起きます。うつになるかもしれないし、身体症状が起きるかもしれない。
感情をないがしろにしてはいけません。私たちは感情を持ってよいのです。
感情を見てあげることで、私たちは強くなれます。反対に感情を認めないことで、弱くなる。
いじめの場合、怒りや悔しさを閉じ込めている人が多いと思います。それを表面的にとりつくろわず、きちんと扱ってあげる。
怒りなんか感じたくない、と思ってそのままにしておくと、なくなるわけではありません。逆に心の深い部分でいつも怒りを持ち続けていることがほとんどです。
それよりも、向き合った方がずっとシンプルで癒しの近道です。実際に向き合ってみると、今まで抱えてきたものの重みがわかってきます。信じられないくらい自分ががまんしたことがよくわかるようになります。